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ファイナンシャル・プランナーズ・アイ
くらしとお金のプロフェッショナル「ファイナンシャル・プランナー(FP)」がお送りする連載コラム。月替わりの担当者FPが、法律や税金の解説から社会情勢、また生活の中で見つけたちょっとしたアイディアまで、幅広い視点でお送りします。
 コラムニスト
ファイナンシャル・プランナー
深田知行
 経済理論における為替レート決定について


FP広報センターに寄せられるご相談・お問い合わせは多種多様ですが、金融資産運用と関連して「為替レート」に関するものがあります。そこで今回は、経済理論における為替レート決定について触れたいと思います。

【金利平価説】
為替レート決定理論には金利平価説という考え方があります。これは半年から1年くらいの短期的な為替レートの動きを説明する理論です。
金利平価説によると、為替レートは内外金利格差によって決定します。この背後には、金利の低い国から金利の高い国へ資金が移動するという国際的な利子裁定があります。この資金移動の際に通貨が売買され、為替レートが決定します。
金利平価説によると、為替レートは「自国と外国の金利格差の値」が上昇(低下)すると増価(減価)します。例えば、自国の金利を一定として、外国の金利が低下(上昇)すれば、自国通貨は増価(減価)します。
2008年9月から12月の為替レートの変化は、この金利平価説によって説明できます。下記の<資料1>は2009年9月末から12月末までの円/ユーロ為替レートの推移を示したものです。また、<資料2>は同期間の日本銀行および欧州中央銀行の政策金利の推移を示したものです。

<資料1>
  1ユーロ
2008年9月末 149.05円
2008年10月末 125.89円
2008年11月末 123.22円
2008年12月末 127.96円

<資料2>
  日本銀行 欧州中央銀行
2008年9月末 0.50% 4.25%
2008年10月末 0.30% 3.75%
2008年11月末 0.30% 3.25%
2008年12月末 0.10% 2.50%

2008年9月のリーマン・ショックを契機とした世界的な金融危機に対応するため、欧州中央銀行などの主要国中央銀行は、短期間で大幅な利下げを行いました。その結果、<資料2>に示されるように、従来から低金利であった日本と外国の金利格差の値は上昇しました。そして、<資料1>に示されるように、為替レートは急速に円高方向に進みました。
金利平価説からすれば、金利動向が為替レートの動向を考える際のポイントとなるのです。


【購買力平価説】
為替レート決定理論には購買力平価説という考え方もあります。これは5〜10年くらいの長期的な為替レートの動きを説明する理論です。
購買力平価説は、「同じ商品はどの国でも同じ価格になるはずだ」という国際的な一物一価の法則を根拠として、為替レートは内外の物価水準から決定すると考えます。この背後には、物価の低い国から物価の高い国へ貿易により商品が移動するという国際的な価格裁定があります。この商品の移動の際に通貨が売買され、為替レートが決定します。
購買力平価説によると、現在の為替レートは自国の物価水準が上昇(低下)すると減価(増価)します。
購買力平価説の考え方を利用した理論的な為替レートとして、ビッグ・マックレートがあります。これは、英国のエコノミスト誌が毎年発表しているもので、マクドナルドは世界中にあり、「ビッグ・マックはどの国でも同じ価格になるはずだ」という考え方から算出した為替レートです。例えば、2009年について、ビッグ・マックの価格は日本では320円、米国では3.57ドルです。すると、ビッグ・マックレートは320円÷3.57ドル=89.64円となります。すなわち、1ドル89.64円であれば、日本でも米国でもビッグ・マックは同じ価格になるのです。この購買力平価説に基づく為替レートは長期的な為替水準のアンカーとしての意味を持つと言われています。


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