●年金受給をいつから始める予定?
60歳・・・・・・・・3
65歳・・・・・・・15
70歳でもいい・・・・2
アンケートの結果は、3点のみですが「60歳」が15%、「65歳」が75%、「70歳でもいい」が10%で、圧倒的多数が65歳となっています。
本来の年金受給年齢は65歳ですので、65歳が多数になるのは頷けます。
ただ、60歳前半の特別支給の老齢厚生年金(報酬比例部分のみの部分年金含む、以下同じ)の受給資格者がまだ多い現状で、60歳からの受給予定者が15%という回答は少な過ぎる気もします。もしそれが、受給時期を遅らせることで年金額を増やせる繰り下げを考えているならば、考えを変えていただく必要があります。60歳前半の特別支給の老齢厚生年金には繰り下げという制度はないからです。繰り下げはあくまで65歳からの本来の年金の場合であって、特別支給の老齢厚生年金は遅らせてもらっても増額はありません。その上5年を超えると超えた分は時効となります。一般的には、さっさと貰った方がいいといえます。
特別な方法として、繰り下げと反対に年金額の減額を条件に受給時期を早める繰り上げ制度もあります。繰り上げは一度請求してしまうと、年金額の減額は65歳以降も生涯続くことやその後により有利な年金の受給資格が発生しても変更できない不利があり、従来はできる限り避けるべきと言われてきました。しかし、昭和16年4月2日以降生まれの方の場合は繰り上げによる減額率が変わり、本来65歳から受給する老齢基礎年金を60歳〜64歳までの年齢まで繰り上げた場合でも65歳に受給を開始した人に受給済みの年金総額で追いつかれる年齢が従来からは遅れて76歳以降(表参照)となったため、老後資金の準備の状況によっては検討する価値が出てきました。
ただし、年金額の減額以外の不利な条件(詳細は省略)は変わりませんので、専門家に相談するなどの注意が必要です。
公的年金は生存のリスクへの社会的な保障ですので、単に得か損かで考えるのではなく、自分の老後計画にあわせて柔軟に選択すべきだと思います。
| 受給開始年齢 |
受給済み年金総額が65歳受給開始者に追いつかれる年齢 |
| 昭和16年4月1日以前生まれの人 |
昭和16年4月2日以降生まれの人 |
| 60歳 |
71歳11カ月 |
76歳8カ月 |
| 61歳 |
72歳6カ月 |
77歳8カ月 |
| 62歳 |
72歳9カ月 |
78歳8カ月 |
| 63歳 |
73歳0カ月 |
79歳8カ月 |
| 64歳 |
73歳2カ月 |
80歳8カ月 |
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日本ファイナンシャルプランナーズ協会発行FPテキスト3「ライフプランイング・リタイメントプランニング」から