「金利が上昇局面に入り、住宅は今が買い時?」
この質問に対して、「そう思う」と答えた人は21人、「遅い」は11人、「早い」は23人でした。
預金金利は限りなくゼロのままですが、長期金利の上昇を受けて住宅ローンの金利は確かに上昇局面に入っています。実際、住宅金融公庫の金利はアンケートの締め切り後に引き上げられましたから、現時点からみれば、そのときが買い時だった、ということができるかもしれません。ところが11月下旬にいったん上がった金利は、その後、再び下げられることとなりました。あるいは「早い」と答えた人の方が先見の明があるのでしょうか。
住宅の買い時に関してローン金利と同じくよくご質問があるのは、住宅ローン控除です。10年間の大型減税は、平成15年12月末まで。何としてでも本年中にと夏休みのバカンス返上で住宅を探し回るご夫婦がいらっしゃいました。何で年末までなのですか?と愚痴ともとれるご質問ですが、何でだと思いますか?
それは期限を設けることで、駆け込み需要を喚起したい、という政府の思惑があるからです。期限のない恒久的な法律にしてしまうと、いつでもいいや、となってしまい、景気回復につながりません。その気がなかった人に前倒しで住宅を購入して欲しい。政策減税には必ず期限が設定されます。
それで、住宅ローン控除はどうなったかというと、多少のつなひきはあったものの、結局は1~2年間、このままの条件で延長されることで決着しそうです。将来的には縮小して恒久化という報道ですが、一方で一層の「拡充」を求める声もあるとかで、今は何ともいえません。この控除で「買い時」を判断するならば、別にあわてることもない、ということになりましょうか。
話が横道にそれてしまいました。つまるところ金利や減税策など、世間でいわれる「買い時」なんてあてにならない、ということです。確かに金利は低いにこしたことがありませんし、減税の恩恵にだってあやかりたいのが人情です。しかし、それよりも大切なのは「自分自身にとって機が熟しているか」。一生の買い物であり家族の生活の舞台となる住宅であればなおさらです。それよりも心の底から納得できる住宅にめぐりあうまで充分に物件を吟味すること、きちんと頭金を準備すること、何より少々の変化があっても確実に返済できるようにキャリアプランを含めたところできちんと計画を立てることの方がはるかに重要です。
住宅ローンの話題が出るたびに、バブル期に組んだ無理なローンに苦しんでいる人たちのことを思います。毎日、毎日、地価が上昇しマイホームの夢が遠のいていく中で、日々「最後の買い時」の決断を迫られた結果が今の状況を招いてしまったのです。
「買い時」というのは、自分自身の中にしかない、と私は思います。